中川李枝子さんと、山脇百合子さんのゴールデンコンビの児童書です。
こもり山の木のうろに住むおばけ、ふらりさん、すらりおくさん、ひらりぼうや、ゆらりおばあさんの一家のお話。
物語は、ゆらりおばあさんの具合がよくないことからはじまります。
お医者さんに見てもらうと、「ふなよい病」ですって。
大きな木に住んでいると、風が吹いて、木が大きくゆれる。そのせいで、酔ってしまうのです。
そこで、引越しを決めた一家。でもどこへ引っ越そう。
ふらりさん、夜の学校へ行ってみます。
しずかで、くらくて、風が吹いてもゆれない。気に入ったふらりさん。さっそくお引越しです。
でも、静かなのは、夜だけ。もちろん、昼間はやかましいのです。
さあ、おばけたちはどうするのでしょう。
おばけの一家がとてもユーモラスです。
すぐに見つかってしまって、そこからお話が始まるのかと思いきや…ぜんぜん違いました。
どうなるの? どうなるの? と思いながら読んでいて、あっという間に読み終わってしまいました。
最後の、おばあさんと子供達のお手紙のやりとりに、胸がじーんとします。
このお話、小学校の生活について、楽しくお話している部分もありますから、
小学校に入るお子さんに、読んでさしあげてもよさそうですね。