1937年の作品。
クレア・ターレー・ニューベリーは、「こいぬのバーキス」「うさぎのマシュマロ」「エイブリルと子ねこ」「T-Bone the Baby Sitter」(未訳)の4作品でもコールデコット賞オナー賞を受賞しています。
4作品とも全てオナー賞というのも、興味深いところです。
ねこの画家と言われるに相応しく、ねこの特徴をとらえた絵に魅了されます。
暖かさが伝わってくる水彩画で描かれた絵は、まるで生きているかのような気にさせられます。
お話は、主人公のリチャードとこねこのミトンの日常を描いたもの。
どこか惹かれるものがあります。
ミトンが行方不明になった時に、おとうさんが新聞に探し物の記事を掲載して貰うのですが、その時にたくさんのねこが届けられるくだりがあります。
フローレンス・スロボドキンの「てぶくろがいっぱい」に通じるものがあって、古き良きアメリカを彷彿させられました。
ただ、文章が長くて話の展開の起伏がない分、読み聞かせするには飽きてしまうかも知れません。