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はるの ごほうび」 パパの声

はるの ごほうび 作:内田 麟太郎
絵:村上 康成
出版社:鈴木出版 鈴木出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,430
発行日:2018年03月
ISBN:9784790253556
評価スコア 4.4
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  • 「春はあけぼの。」
     有名な清少納言の『枕草紙』の書き出しです。古典で習いました。
     続く「やうやう白くなりゆく、」あたりまで覚えている人もいると思います。
     一方、こちらは漢詩。
     「春眠暁を覚えず」、孟浩然の作。漢文の授業で習いました。
     清少納言は早起きで、孟浩然は気持ちよくてなかなか起きられなかったようです。
     いずれにしても、春は気持ちのいいものです。

     ブタが空に浮かんでいても、ネコが浮かんでいても、カエルもタヌキも、クマだって浮かんでいても、ちっともおかしくない。
     だって、春ですもの。
     内田麟太郎さん作のこの絵本には、春の気分が満載です。
     なんといっても、村上康成さんの、ほんわかした絵がいい。
     ページを開くだけで、春がこぼれてきそう。
     早起きしようが、いつまでも起きられなくても、町に出てみると、誰でも空に浮かびそう。
     でも、どうしてみんな空に浮かぶことができたのでしょう。
     その答えを、こいのぼりが教えてくれました。
     はるかぜをおなかいっぱい吸い込むのだとか。

     「だれだって もらえる はるの ごほうびです。」

     外出もままならない、コロナ禍の時代。
     せめて絵本をひろげて、はるかぜをいっぱい吸い込んで、空に浮かんでみたいもの。
     誰でももらえるごほうびなのですから。

    投稿日:2021/03/20

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