「木はいいなあ」でコルデコット賞受賞を受賞している ジャニス・メイ・ユードリーの作に、「かいじゅうたちのいることろ」で同じくコルデコット賞を受賞したモーリス・センダックが絵を描いた作品。
1961年の作品ですが、今も読み続けられているのも納得してしまう秀作です。
登場するのは、ぼくとジェームスの二人だけ。
とても仲良しなのに、ささいなことでけんか。
でも、直ぐに仲直りというとてもシンプルなお話です。
こうした子供の心理描写が抜群に上手です。
恐らく、多くの子供が共鳴できることでしょう。
それにも増して素晴らしかったのは、センダックの絵。
色は赤と緑しか使用していないのですが、実に表情豊に描ききっています。
そして、構図の巧みさ。
ぼくが、ジェームスを嫌いなのさというシーンは、御互いが背を向けあう構図で、この短い絵本の中に3回も挿入しています。
実に考えられた図式になっていて、センダックの力量に改めて脱帽です。
今まで読んだセンダックの作品で一番好きな作品になりました。