金の星社での初版は1970年の作品ですが、創作は1951年と但し書にありました。
私自身、小学生の時に読んで大変感銘を受けた記憶が鮮明に残っていました。
それを息子に読んであげるというのは、格別の思いがあるものです。
このお話は、息子に読んでやらないといけないという強い思いを抱かせた一冊でした。
実話です。
だからこそ、心の琴線に触れるのです。
こんなに、悲しくて切ない話はありません。
次男は、小学校2年になってかなり現実的な見方をするようになり、絵本を読んでも、必ず「これ本当の話?」と疑問形で聞いてくるようになりました。
それはそれで、成長の証なのですが、この本を読んだあとは何も聞いてこないのです。
息子は、既にサンタクロースの存在を信じていません。
「トナカイが空を飛べると思う?」
「北極であんな薄着をしていたら、凍死してしまうよ。」←サンタクロースついての息子の見解。
そんな超現実的な考え方をする息子なのですが、この話を現実の話と受け止めていたのです。
それくらい、このお話は真実味を持って、心を揺さぶる本だと言えると思います。
戦争の悲惨さを、これほどストレートに伝える本はないでしょう。
必ずや、子供に読み聞かせしていかなければならない一冊です。
絵本というより、幼年童話の範疇ですが、必読書としてオススメします。