やまねこに追いかけられて必死に逃げるのねずみ。
のねずみを餌にしようと追いかけるやまねこ。
それが深い穴に落ちてしまって、どうしたら出られるかを考えます。
縦長の絵本にユーモアいっぱいですが、良く考えると極めて哲学的な本だと思います。
のねずみを食べてしまってはやまねこは外に出られない。
どうしたら外に出られるか、そしてどうしたら自分たちが助かるか、単純なようで二つの目的を敵味方の間で話し合います。
のねずみだけが助かるのではやまねこは受け入れられません。
やまねこを先に出してしまっては、食べられてしまうだけです。
おかしいのは、流れ込んだ水のおかげで外に出られたのに、どうしたら穴から抜け出すことができるかを話し合い続けていること。
この話し合いによって仲が良くなったようでもあります。
自分たちもどうしたらよいか考えると、けっこう難しい問題のようです。
低学年、高学年、学年によって意味の変わる絵本だと思いました。