主人公のそらくんが、小学校の校門を出た角でつぶやくシーンで物語は始まります。
「今日は、この白い線を歩いて帰ろう」
これって、懐かしい。
誰しもが、やったことのある行為ではないでしょうか?
途中には、楽しそうな誘惑が一杯。
最初の難関は、横断歩道。
そらくんは、横断歩道を飛んでわたるのですが、その絵が最高です。
次の難関は、ロードコーン。
もう、見た目は駄目だと思いきや、そらくんは、ロードコーンの頂点が白だから白につかまれば大丈夫と、渡り切ります。
この時の絵も、こう来たかと言えるもの。
自分にも経験がありますが、子供の頃って、何かしら理由をつけては、大丈夫だと言ってルールを変更することは良くありました。
この展開って、まさに子供の目線そのもの。
親にとっては懐かしく、子供にとっては共感を呼ぶそんな展開だと思います。
最後の難関は、それこそ絶体絶命なのですが、お決まりの展開で成功です。
ストーリーも身近なものなので親しみ易かったのですが、それ以上に絵が素晴らしい。
子供の目線で描いたり、上からも下からも描いていて、惹き込まれてしまう人も多いことだと思います。
読み聞かせより、小学校低学年のお子さんが自分で読んで欲しい作品として、オススメします。