ドン・フリーマンの1973年の作品ですが、1978年没ですから晩年の作品になります。
日本訳は、2009年が初版となっていますが、最近ドン・フリーマンの作品の出版が続き、うれしい限りです。
お話は、働き者の奥さんと、怠け者の亭主という設定のダックスフントの夫婦がいて、奥さんが亭主に働いてくださいと物申すところから展開します。
まるで、人間社会そのもので、日本もアメリカも、時代を超えて同じことってあるのだと思わずにはいられません。
怠け者の亭主は、一気に変身するのですが、あるとき、また元に戻ってしまったときに、事件が起きるのです。
そして、素晴らしいエンディング。
それにしても、ドン・フリーマンは、どうしてこんなにも心温まる作品を作ることができるのでしょうか。
古い作品で絵の色数も少ないのですが、読み手を決して飽きさせることなく最後までひきつけます。
この安堵感は、彼の作品ならではのものでしょう。
文章は長いかも知れませんが、オススメしたい一冊です。