フィボナッチの本名は、レオナルド・ダ・ピサ(ピサのレオナルド)といい、フィボナッチは「ボナッチの息子」を意味する愛称。
中世で最も才能があったと評価されるイタリアの数学者です。
フィボッチ数列という名称を、一度は聞いたことがある方も多いことでしょう。
そんなフィボッチの生い立ちを記した、2010年のアメリカの作品。
フィボナッチは、小さい頃から数字が大好き。
数を数えるのが好きで、算数の問題も直ぐ解いてしまうのです。
でも、そろばんを使って計算する他の子供達や先生から、手を使わないフィボナッチは、のうなしと呼ばれてしまうのです。
のうなしというあだ名が町中に広がったことに腹を立てた父が、彼を商人にすべくアフリカに行くことにするのです。
その時、意気消沈したフィボナッチに、好きな事に打ち込むことを諭したのが父の助言者アルフレード。
フィボナッチは、その助言に基づいて、どんな場所・時においても数学の求道者となり、フィボナッチ数列の発見、アラビア数字の伝播等の功績を残すことになるのです。
フィボナッチ数列の話が、とにかく面白い。
フィボナッチ数列とは、3項目以降のそれぞれの数は手前の2つの項の数の和になっているもの。
その数列は、0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233・・・と続くのですが、それは自然の摂理そのものなのです。
具体例が沢山登場するので、とてもイメージし易いと思います。
最後に、「見つかりますか?」とその数列の説明もあり、きっとその魅力に惹かれるお子さんもいることだと思います。
対象年齢は、小学校高学年位からといったところでしょうか。
算数というより、数学に接する年齢に合う作品として、オススメします。