齊藤孝さんと言えば
『声に出して読みたい日本語』『三色ボールペンで読む日本語』『読書力』『会議革命』『質問力』『齋藤孝の「ガツンと一発」シリーズ』『原稿用紙10枚を書く力』『人を10分ひきつける話す力』等 沢山の書籍を読んだことがあります。
読書論から果ては、小学生の勉強法に至るまで広いジャンルを網羅し、固定ファンも多い作家です。
この絵本は、付け足し言葉の紹介です。
あとがきに解説がありました。
「付け足し言葉は、人に向かって調子よく使う言葉です。
相手との言葉のやり取りにつける、いわば潤滑油のような働きがあります。
たとえば、縁台で将棋を指しながら、相手と将棋だけでなく、言葉のやりとりも付け足し言葉で楽しむわけです。
付け足し言葉の多くはまったく根拠がないというものだけでなく、何かのシャレになっていたり、古典の引用になっていたりするものもあります。」
全部で15の付け足し言葉の紹介がありましたが、私が小学校の頃に良く使ったものに
「結構毛だらけ猫灰だらけ」
「驚き桃の木山椒の木」
なんかがあります。
今では廃れてしまっており、時代とともに盛衰もあるのだと思います。
「しーらんペッタンゴリラ」なんていうのは、今の時代のもの。
この言葉の持つ響きは、日本語の素晴らしさを良く表現しているもの。
核家族化が、こうした文化の伝承を無くしている側面もあり、こうした絵本の存在は極めて貴重だと思います。
きっと、子供には、この付け足し言葉の楽しさが分かるはず。
伝える機会を提供してくれた齊藤孝さんの志を受けとめ、是非、多くの人に読み聞かせして欲しい作品です。