この絵本に登場するのは、ひょう、にわとり、うさぎ、ダチョウといった動物のおとうさんですが、もちろん人間のお父さんを皮肉ったものになっています。
おそらく最初の『おとうさんのえほん』が好評だった、ということは皮肉ったというよりお父さんというものの生態を上手く描いたということですが、ので、その第二弾として発表された絵本です。
クスッと笑えます。
どんなお父さんが描かれているのか、いくつかのおとうさんに登場してもらいましょう。
最初に出て来る「ひょうのおとうさん」の場合。
大きな木の下でひょうのおとうさんと子どもがいます。おとうさんひょうは草原でごろりと眠っています。
子どものひょうが言います。
「おとうさん、あそんで」。と、
おとうさんひょうは「よし、きにのぼろう」と子どもひょうと一緒に木の上に。
お、子どもと遊んであげるのかって思いますが、おとうさんひょうは木の上で眠ってしまいます。
クスッと笑えます。
「タコのおとうさん」の場合。
こちらではちゃんと子どものタコを遊んであげています。
どんな遊びかというと、タコのおとうさんは墨をはいて「わたしはだれでしょう?」となぞなぞをしています。その墨がどんどん薄れて、子どもタコはすぐに正体を見破ります。「おとうさん!」
それでもおとうさんタコは「わたしはだれでしょう?」ってやってます。
クスッと笑えます。
もしかしたら、クスッと笑えるのはお父さん以外かもしれません。
お父さんは思わず「そうなんだよな」と真面目にうなづいているのでは。