1950年の初版の古典的作品で、シリーズとして七巻まであるようです。
お話は、ペチューニアが草地で本を拾うところから始まります。
本さえ持っていれば賢いと得意になって、ペチューニアの首はどんどん伸びてしまうのです。
相談する動物達へのアドバイスも支離滅裂なものなのですが、それがまた楽しい部分でしょう。
結局、ある事件で得意も賢さも吹き飛んでしまい、首は元の長さに戻ります。
良かったのは、動物達がペチューニアが賢くないということがわかっても、仲間外れにするということが描かれていないこと。
そして、ぺチューニアは、本は中身を理解しないといけないことがわかって、勉強を始めます。
「いつのひか 本当に賢くなれるように−
そうすれば、きっと皆を幸せにしてあげられるでしょう」
最後の文章は、心に響くものがあります。
得意になっていると、しっぺ返しがあるという皮肉が込められたストーリーですが、終わり方が絶妙です。
直ぐには出来なくても、志を持って望めば出来るようになるという希望を与えてくれる絵本だと思います。