つい先日、作者であるとよたさんご自身に読んでいただきました。「小牛田」が「ここだ」になったのだそうです。素朴な飾らない読み方にすぐに大好き絵本リストに加わりました。切符をなくした経験が私にもあります。幼かったので泣くか、ごまかすか考えました。でも結局は駅員さんになくしたことを伝えて改札を通してもらいました。作者の経験が随所に現れているのがとよた作品のようですが、読み手である子ども達のことを考えて作られていると感じました。繰り返しの楽しさ、親しみのある動物達、そして電車。おばあちゃんがホームで待っていてくれて、ホッとします。トンネルに向かって走る電車が次に停まるのが「おばけだ」なのです。おばけ達がホームで待っています。裏表紙までお話しが続いていて、ガタゴトーがいつまでも残る心地よい絵本です。
講演の後、もちろんサインをしていただきましたが、うららちゃんとおばけが乗っている2両連結の電車を1冊1冊丁寧に書いて下さり、いい方だなぁ、と今ではファンです。