悲しいお話しではありますが、昔から好きな絵本でした。
『おおきなかぶ』(福音館版)のコンビによるもので、翻訳の日本語も、絵もすばらしいものです。
子どものいないおじいさんとおばあさんにとっては、ゆきむすめと過ごした時間はかけがえのない幸せな時間だったことでしょう。同様にゆきむすめにとっても、短かったけれど二人から愛されて豊かな時間だったのでは、と思います。でももっともっと二人と一緒に居たかったことでしょう。もしたきびのとびこえをかたくなに拒否したら、ゆきむすめはどうなったのかなぁ……、こんなことも考えてみました。
ハッピーエンドで終わるものばかりでなく、こういった絵本も子どもの育ちには必要だと思います。
佐藤忠良さんの描く人物の絵は「手」にも表情があるそうです。そう教えてもらって改めて見てみると、なるほど!登場人物がより活き活きして感じられます。