ながいよるのおつきさまを読んで、とても感動しました。夜と言えば私は40代の頃、夜の世界で生きていました。大阪・ミナミは私にとって庭のような所でした。通天閣の近くにオフィスがあり、私はキタ、ミナミ、十三、福原、雄琴などの歓楽街を仕事場としていたのです。まるで幻夜のような長い夜が8年近く続きました。けれども私は夜の世界でほんとに素晴らしい人々と出会いました。そしてひじょうにお世話になりました。今でも感謝の気持ちでいっぱいです。それだけにこの本はひじょうに興味深く読ませて頂きました。これはとてもハッピーな気持ちにさせてくれるお話です。子どもたけでなく、大人も十分楽しめます。この本を読んでいると、夜の世界にいた時、おつきさまを眺めた日のことが鮮やかに甦ってきます。