作者の谷川俊太郎さんは、現代日本を代表する詩人です。そして、多才な方でもあり、翻訳では、日本翻訳文化賞を受けた「マザー・グースのうた」、スヌーピーの「ピーナッツ」、レオ・レオーニの名作「スイミー」など、長く読みつがれている作品を数多く手がけています。谷川さん自身、レオ・レオーニの「あかくんきいろちゃん」にショックを受けて絵本を作り始めたとのことで、「ことばあそびうた」「けんはへっちゃら」「こっぷ」「わたし」「もこもこもこ」など、作品は数十冊を数えています。そんな谷川さんのこの絵本「まり」も彼らしい作品だと思います。
鞠が跳んだり跳ねたり落ちたり…そんな様子をわかりやすい擬音語で表現していきます。「ぽん。ぽん。ぽん。」「かきーん。」など。そして、鞠のイラストがその動きをもっとリアルに伝えてくれます。一見するとただそれだけなのですが、小さいお子さんでも十分楽しめる絵本だと思います。