母の日にちなんだ絵本を探していて、この絵本に再会しました。
母子家庭に育った子どもの成長と、母親の気持ちを考える絵本です、
でも、どうしても考えてしまう部分のあるお話です。
運動会でころんだ子どもを、背負って自ら参加してしまう母親ってどんなものでしょうか。
それでも、社会に出ていく子どもを、送り出せたことに子離れを感じたものの、お話の後半は複雑です。
なかなか帰省しない息子に電話をかけてくる母親が、電話を繰り返せば、何事か思ったのだろうかと思うはずです。
本当に久しぶりに、母の住む家に帰った息子が見たのは、自分がそれまでに履いてきた靴たちが玄関に並んでいる光景でした。
子どもはその時点で感涙してしまうのです。
奥から母親の声がしますが、絵本はそこで終わります。
靴の並んでいるところを見せるために、息子を呼んだのだとしたら、あまり良くは感じられません。
先ずは母親と対面してからのお話ではないでしょうか。
奥にいる母親が病気かもしれないと思っていた私は、靴の隊列に不吉な予想さえしてしまったのです。
ちょっと未消化です。