宮西達也さんは、『ティラノサウルスシリーズ』にしてもこの本にしても恐くて強いものをただそのまま表現せず、優しいものに変えてしまいますね。お人柄が忍ばれます。『ティラノサウルスシリーズ』では涙が出ましたが、この話は笑えました。同じ方の作品には思えないくらいです。
おおかみのウルはたくさんのぶたを見て、独り占めなんてせず友達を誘いに行きます。その先々で、友達から思いがけずご馳走をもらい、ぶたの町の事を忘れてしまうというお話しです。
余談ですが、確かにやたら頂き物をする日があって、嬉しいやら、ちょっと甘いものばかりで困る時があったりします。ウルのように別の方にお裾分けしますが、それがおつきあいってものなんでしょうね。
何にも知らず、昼寝から目覚めたぶたたち、運が良かったですね。そしてウルも運のよい一日でしたね。運がいい日ばかりは続かないでしょうが、これからも運のいい日が多いことを祈っています。