とある絵本カフェで見つけたこの本。
その時は
「あ、『バムとケロ』シリーズで有名な人の作品だ」
ぐらいにしか思っておらず(当時は『バムとケロ』も読んだことがなかった)何となく手に取った。
私はけっこうあまのじゃく体質らしく、本屋で「今人気の作品!」と謳われている作品はあまり読む気がしない。はやりを追いかけているように思え、平積み作品よりも、ひっそりと本棚にはまっている絵本ばかり手にしていた。
けれど、そんな私はやはりまだ未熟だ。
今の大勢の人の注目を集める作品はやはり素晴らしいのだ。
「かばんうりのガラゴ」を読んで私は深々とそう思った。
ガラゴは旅するカバン屋さん。
おもちゃのような風体のカバンを引きずりながら、旅の途中に出会う様々なお客さんの要望にあったカバンを取り出す。
魅力的なカバンがたくさん出てくるカバンを見て「ガラゴのカバンがほしい!!」と思うこの気持ちは、映画「トトロ」の「あのふわふわ猫バスに乗りたい!!」という気持ちとよく似ている。
しかもあちこちに仕掛けられた小さなストーリーに、何度も読み返してしまい、これこそまさに巷を賑わす「島田ゆかマジック」なのだと実感した。
この本をきっかけに私はすっかり「島田ゆか」ファンに。
今私の本棚にはガラゴシリーズはもちろん、バムとケロシリーズもばっちり揃っている。
これからは平積みも余すことなくチェックしようと思わせてくれた作品、ガラゴ。
早く3作品目が出ないかな、と私はわくわく待っている。