「注文の多い料理店」の物語を読んだことはありましたし、
スズキコージさんの絵も見たことがありましたが
その2つが交わることで、こんなに刺激的な作品になるんだ・・・
と、驚きました!!
もしも宮沢賢治さんがこの絵本を見たら、
「そうそう、この感じ!!」と絶賛するだろうなと
思わず想像してしまったくらいに、ぴったりと合っているのです。
対象は子どもでありながらも、
物語の展開も、絵も、容赦なく刺激的です。
もう結末を知っている大人のわたしですら、
読みながら心臓がドキドキしてしまいました。
スズキコージさんの絵は、展覧会などで拝見し
そのたびに原画の「迫力」に驚きましたが
印刷されたこの絵本も、その迫力は引っ込むことなく
ページの中に呑み込まれてしまいそうで、ちょっとこわいくらいです。
小さな「山猫軒」の看板一枚のカットにしても
すべての絵にに力が込められていて
どうしても、さらりとは読めないです。
この物語は有名なので、
「もう知ってるよ〜」というかたは沢山いると思いますが
是非、この絵本を手にとって もう一度読んでいただきたいです。
まるで初めて読む物語のように、新鮮に感じると思います。
物語を知らないお子さんには、刺激が強いかとは思いますが
私はあえて、この絵本を読み聞かせたいと思います。
「思い出の絵本」として、大人になってからも記憶に留まる事は間違いありません。
わたしも親戚の子へ、プレゼントしようと思います。