うちはみたいに大きな大太郎の手と、もみじの葉っぱみたいにふきの手、「せっせっせ」して仲良しだった二人
ふきの父さんは、木こりの名人で、大きな木をみごとに切り倒す。
人間の力のすごさにあっとうされます。切り倒した木を、ふじづるでいかだに組むてぎわよさが、実によく絵に表されていて感動です!
ふきのお母さんは、病気で死んでしまうのです。死ぬ時に、「とうちゃん ふきには、りっぱなよめ入りをさせてくろ。たのむス。」と言って・・・
ああ〜どんなにか 心残りだったでしょう!
読みながら 私も涙しました。人間の一生のはかなさ。
とうさんもまた、でんでろ山の青おにが山をあらすのをので闘っておにに殺されてしまう。
ああ〜なぜ?
こんなにも 一生懸命生きている人間が、こんなにして死んでしまうの?
運命のいたずらに、心が締め付けられそうになります。
ふきは驚きのあまり 気を失ってしまうのです。
悲しみにくれてしまいそうです・・・
子供のふきはが、不憫で、言葉がでません。
ふきは、もう「せっせっせ」もしなくなり雪の中で、一人でかたきをうとうとします。
子供のふきが、涙もながさず、敵討ちをするときのすごい目
怖いくらいです。
でも大切な人が殺されたら、誰でもそんな気持ちになるでしょう。
今いろんな事件で、人が殺されている、家族の気持ちと同じでしょう!
ふきは大切なかんざしを手に、雪山を駆け下り、なだれを起こし 青おにをなだれに巻き込んで、かたきを討つのです。
ふきもまた、命をかけてかたき討ちしたんです。
胸がつまりそうに苦しくなります。
そして ふきのとうになったふき
仲良しの大太郎は、大粒のなみだをこぼします。
大太郎の涙のわけは、こんな悲しいなみだなんです。
一緒になきました。
あまりにかわいそうな おはなしで ほんとに
読み聞かせができなかった人の気持ちがよくわかります。
ああ〜もう一度ふきと大太郎がしあわせそうに「せっせっせ」するのが見たいなあ〜
そんな思いです。