少年探偵団シリーズ、第22編。原作は1959年(昭和34年)に雑誌「少年」に1年間連載された作品。
携帯電話もなく、コンビニもなく、冷蔵庫もどのくらい普及していたのか?…そんな時代のお話です。当時の時代背景を想像しながら読まないと、結構、コントっぽい場面のように感じてしまうかも!?
お話は、例によって謎の盗賊の犯行予告、明智探偵不在、少年探偵団&チンピラ別動隊の出動と、あいなりますが、この作品、とりわけ「なんでもかんでも盛沢山!」という、サービス精神満載の豪華な話の展開が魅力です。
想像つかないのような出来事が経て続きで起き、スピード感満天。表紙の黄金のターバンを巻いた変質者風のおっさんが、仏像の中に紛れ込んでいる様子は、往年のドリフの手作り舞台美術コントを思わせ、笑ってしまった。(笑う場所じゃないよ!)なかなか粋な泥棒のプロです。
今回は、やや調子に乗った小林少年とポケット小僧が危ない目にあう(ゴリラ男に、地下の崩落しそうな廃坑のなかで追いかけまわされる、という二重の恐怖)スリル満点のイベントが、後半に控えています。
さあ、何が起きるかわからない摩訶不思議☆レトロワールドにつっこんでいってくださいな。
シリーズはどこから読んでも、一巻で読み切りになっていますが、最初は1巻をお読みになるのをお勧めします。