のぶみさんの2010年7月発刊の自叙伝「暴走族、絵本作家になる」をたまたま読み、その赤裸々な絵本作家になった経緯を知り、のぶみさんの作品を読むようになりました。
それまで、我家では、のぶみさんの作品を読んだ事がありませんでした。
絵のテイストが、我家の好みでないからです。
この作品は、ことば記念におくる絵本とあります。
意味のある言葉を言い始める頃に読んであげましょうと、汐見稔幸 白梅学園大学学長・東京大学名誉教授のコメントがあり、ファーストブックの範疇の絵本です。
汐見稔幸さんは、沢山の教育関係の書籍を発刊されていることで知られています。
物語は、単純明快。
最初は、
「ごはんを たべているの だあれ?」
と質問があり、後ろ向きのネズミの姿が描かれています。
3匹は、「ちゅう」と言っているのに、1匹は、「かじかじかじ」と言っているという設定なのですが、1匹だけ違うのですから、それが正解というのは当たり前。
対象がファーストブックですから、良いのかも知れませんが、一ひねり欲しかったところ。
次のページで、前を向くので、正解がわかります。
そんな設定の質問が6問あるのですが、擬音の楽しさを伝え、その真似をすることで、コミュニケーションが図れる作品だと思います。
絵自体は、可愛いという水準からすると、平均レベルのもの。
読み手の力量によって、充分に楽しめる作品と言えそうです。