小さい頃、お父さんが世界最強と信じて疑わなかった頃の気持ちを思い出しました。
お父さんと子どもの世界はくっついています。たのしいいたずらやふざけっこは、いつも父と一緒でした。裏山の噴火に備えて買出しに行こうとか、台風のあとのドライブでみつけた大きな水たまりを踏んでみるとか、ガス欠だ!と山頂の公園からエンジンをかけない車で坂道を下りてくるとか、誘拐されたお母さんを助けに行くとか…非日常的なごっこ遊びやいたずらは、必ず父が共犯者でした。いたずらをするとき、父と私と弟は以心伝心でした。信号が青になるのも、おなかがすいたころにおそば屋さんが見つかるのも、洗車のお手伝いをしたときにシートの隙間から100円玉がみつかるのも、サンタクロースが自分の好みを知っているのも、みんなお父さんが世界最強で無敵だからでした。大人になった今、それはみんな種明かしされてしまいました。父と思いきり楽しんでいるとき、母が困ったような顔をしていたわけもわかってしまいました。それでも、できることなら父のような親になりたいと思う自分に気がつきました。
副作用?として「世界最強のお父さん」になりたくなるかもしれません。
いろんなことを思い出したり考えたり…ジュモンのような「えいっ」でした。