4歳のかんたろうのママは交通事故で死んでおばけになってしまったのです。
冒頭からショッキングなシチュエーションですが、
当のおばけは、自分のおっちょこちょいに苦笑いしている状況。
ええ、でも、やっぱり気がかりは我が子。
見えない姿で、かんたろうのリサーチです。
おばあちゃんとの会話で暴露されるエピソードに、ママが突っ込みいれまくりとは、
唖然の展開です。
でも、後半は、会話できるようになったかんたろうと、二人の関係性を確かめ合います。
子育て中は無我夢中で、お互いの存在感は忘れがちですが、
やや乱暴ですが、絵本の中でやんわりと死別というシチュエーションを疑似体験することで
見えてくることもあると思います。
おばあちゃんの造形がステレオタイプ的で、今の子どもたちには?かもしれません。
でも、死別というテーマにもかかわらず全体的に明るい展開は、
子どもたちを怖がらせることなく、そのテーマから見えてくるものに向けさせてくれるように感じました。