1940年という古典的なアメリカの作品。
作者のエズフィール・スロボドキーナは、名前からするとロシア出身と思いきや、やはり29歳の時にロシアから学生ピザでアメリカに移住してきたそうです。
1937年にマーガレット・ワイズ・ブラウンに出会ってから、絵本にイラストを描くようになりました。
また、1930年代以降のアメリカにおける抽象美術の先駆的存在と言われています。
物語の主人公は、帽子売りの行商人。
何と、頭に売り物の帽子をのっけて歩くという設定です。
しかも、1つ50円。(原作では、50k)
その帽子売りが、帽子を頭にのっけたまま、木に寄りかかって昼寝をするところから、大きく話しは展開します。
目覚めると、売り物の帽子が無くなっているのです。
犯人は、木の上にいる猿達。
帽子売りが取り返そうと、いろいろと言うのですが、真似をするばかりで、ちっとも言うことを聞きません。
猿真似と言うのは、万国共通の概念なのでしょうかね?
結論は見てのお楽しみですが、納得のエンディングだと言えると思います。
文章自体は長いのですが、良いテンポなので、飽きられることなく読み聞かせ出来る作品です。
帽子売りと猿たちのやり取りを上手く表現するのが、大きなポイントだと思います。