タイトルからは想像も出来ない内容に
とても驚かされました。
舞台は 我が家の娘が生まれた頃に起こっていた
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中の この国でした。
最近の戦争です。
少年についてきた子犬を
お父さんが「うちの番犬にしよう」と言った日から数日後に
この家族は離散してしまいます。
少年と母親はトラックに乗って安全な場所を目指します。
て゜も 逃げている途中で
お母さんだけさらわれてしまう場面からは
悲しい現実を思い出さずにはいられませんでした。
周囲の人の手助けで 少年と子犬の命は助かりましたが
最後の場面での少年の言葉が 心に残ります。
名前がまだなくて
「ぼくの犬」と呼んでいるだけの この子犬が
お父さんの言葉通り「うちの番犬」になって
「みんなの犬」と呼ばれる日は来たのかな…
良い結末を想像できないだけに
改めて戦争の愚かさを感じました。
こんな愚かな戦争は繰り返される事があってはならない
…というメッセージを感じる事ができる絵本でした。