アイリーンは、しっかり者の女の子。
ある雪の日、病気のお母さんの代わりに、お母さんが縫い上げたドレスの届けに出かけます。
けれど・・・
次々とアイリーンを襲う災難に、途中で読むのがつらいほどでしたが、
逆境に負けじと、吹雪の中を突き進むアイリーンから、もう目が離せませんでした。
ドレスが見つかったときには、息子は心底ホッとした様子で息をつき、
私の方も、アイリーンの言葉を読むとき、うっかり泣いてしまいそうでした。
自分が大好きな人がいて、またその人が自分を大好きでいてくれるという、
絶対的な信頼感みたいなものが、
小さな女の子に、こんな強さを与えてくれるのですね。
また、最後の一文が極上で親子でニコッ。
「ウチだって、そうだよ。」
母としては、つい
「お母さん、こんないい子を吹雪の夜に出しちゃだめでしょ」
と思ってしまうのですが、
それを差し引いても、冬にぴったりの読み応えのある作品で、
小学生位のお子さんやお母さんにおすすめです。