英語教室で原書で読み聞かせしました。
冬なので、季節的なものを選んでいて、表紙の雪景色の可愛らしさに魅かれて手にとったのでしたが、中味は表紙とは違いました。
美術館になんか行かないもんとずっと駄々をこねていたルル、館内でパパにここで待っていなさいといわれたイスで鼻をすすっていると、突然天使が声をかけて来ます。
芸術作品がいっぱいの美術館はいつでも格好の舞台。
「クローディアの秘密」しかり、最近では「ナイトミュージアム」
雪の中、ルルがぐずる場面にはさして興味なさげだった生徒たちも、天使が海の絵の中へルルを連れ出したとたん、身を乗り出して聞いてきました。
「海の絵の中へ」今度はナルニア「朝びらき丸東の海へ」そのまま。
絵の中へ行って見られたら・・・一度は誰もが描く願望で、それはそのまま「絵本の中へ入ってみたい」という、絵本に夢中になるこどもなら誰もが描く夢に通じると思います。
雪景色やジャングル、馬に乗る肖像画の絵の中、次々と美術館に飾られる象徴的な絵の中へ連れて行ってもらえるルルは、なんて幸せなんでしょう。
普遍の魅力を描いた一冊だと思いました。