『あかたろうの123の345』を息子がとても気に入ったので、同じシリーズのこちらも借りてきました。
あかたろうが、自分の体が赤い理由を知らなかったことで友達からからかわれ、お母さんから炎の中から生まれてきたことを教えられて「へえーすごいんだね」で一件落着するお話です。人は自分のルーツを知っておかなければアイデンティティを確立できないのかな、と国際結婚をして息子を授かった私は色々考えてしまいました。息子はそんなことにはまったく気付かず、赤い色のルーツを探して一生懸命でした。
『つのはなんにもならないか』と同様に、自分や友人のあるがままの姿を受け入れようというメッセージが感じられました。『つのはなんにもならないか』ではそれはユーモラスに描かれていたのですが、こちらでは友達に笑われるという直接的な表現で描かれています。
個人的にはそのようなメッセージをあまり単純化して小さな子に教えるというのはあまり好みではなく(とは言え、他にどうするのが良いのかはよく分からないのですが)、このシリーズの中では『あかたろうの123の345』が一番楽しくていいと思っています。