この絵本は、当時、精神的にかなりボロボロになっていた私を、我に返らせてくれました。
大好きなミキちゃんに、ある日“突然”会えなくなってしまった犬のシロ。
『どこ?』『どこ?』『どこにいるの?』
ミキちゃんを必死に探し回るシロの姿に、ハッとしたことを今でも鮮明に覚えています。
自分の存在価値に疑問を持ち、前にも後にも一歩も進めなくなっていた当時の私。
“死”というものを意識していたわけではないけれど、この絵本に命の大切さ、死んでしまっては悲しむ人がいる、という当たり前のことを思い出させてもらいました。
気がつけば、購入してもう10年近く。
最近は読むことも少なくなり、普段は他の本に埋もれるように(なんせ本が小さいので)本棚に置かれていますが、時折ふと思い出す、私にとっては今でも大切な、大切な1冊です。