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図書館の新着本で置いてあったので、借りてみました。 日本にも、アンネが見つめた、アンネを見つめた、この マロニエの木の苗木が育っていることを知り、驚きました。 アンネのことは知っていながらも、ずいぶん昔のこと・・・と 思っていました。 平和を考えることを、思い起こさせてくれる絵本でした。 10歳の息子は、あまりピンと来ていないようで、 本に食い入ることはありませんでした。 11歳の息子は、最後まで絵を見て、話を聴いていました。 なんだか感想を聞くのは、違うような気がして聞きませんでした。 いつか、何かの機会にアンネの日記に触れた時に、 ふとこの絵本のことを思い出すのではないかな…と思いました。
投稿日:2011/02/16
2009年初版のフランス絵本。 原題の木は、アンネ・フランクが第二次世界大戦中の隠家の窓から見えたマロニエの木。 「アンネの日記」にも登場しています。 この木は、アンネ・フランクにとって自由の象徴であり、こうした記録は風化させないという意味合いから、木が語るというのは、有効な手法だったと思います。 2010年8月にこの木は、倒壊してしまうのですが、その苗木が広島県福山市のホロコースト記念館に寄贈されており、館長が訳者である石津ちひろさんであることは、物語を読み進める背景として知っておきたいものです。 外に出ることを許されない環境下にあって、彼女は、この木で四季を感じ、生への希望を見出していたのでしょう。 「雪に閉ざされる寒い冬のあとには、 命のはじける春がかならずやってくるのだと、 心の底から信じていたのです」 心の琴線に触れる一文です。 色調を押さえた絵は、この内容、文に似つかわしいもので、心情に通じるような雰囲気を醸し出していて、好感が持てました。 「アンネの日記」とともに、小学校高学年以上に読んで欲しい作品です。
投稿日:2011/04/02
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