まず、ごーちゃんのキャラがいいですね。
朴訥としたかんじのこの男の子。
まさに、このお話にぴったりです。
ごーちゃんは、園の先生に聞かれます。
「いちごとメロン、どっちがすき?」
思わずメロンと答えますが、よくよく考えると…いちごだったかも。
結果的についてしまった嘘。嘘をついたらどうなるの?
なになに? 「うそつきは泥棒の始まり」だって?!
「しかたないからおおどろぼうになろう」
さっそく何かを盗もうとするごーちゃん。
でも、泥棒になろうとしても、なかなかうまくいかない。
ユーモラスな絵本です。
ただ、どうしても、これはやりすぎなんじゃ…というかんじがするのが、鳥の卵を盗むこと。
盗んだら大事に育てよう、とフォローする部分もあるんですが。
それと、個人的な意見なんですが、どうも楽しませようとする作者の意図が露骨に見え隠れするような気がするんです。
この発想は確かにおもしろいけど、ちょっとわざとらしい気もするなあ…と思ってしまう絵本でもありました。