こどもには死がピンと来ないですよね。でも、それって大人も同じなのかもしれません。死んだ後のことは分からないのですから。だから、天使になるとか土に帰るとかそういう言い方をするのかもしれません。
おじいちゃんが何日か戻って来てくれたおかげで、死を受け入れられたエリック、よかったです。そうきっとエリックがお別れを言えなかったことが、余計、死を受け入れられなかったのかもしれません。
死んだらどうなるのかなんて誰も分からないけれど、やっぱり、故人というものは誰かの心の中で絶対に生き続けるものなのかもしれません。おじいちゃんがいつもじゃなくていいからと言っちゃうところが、なんか意味深いなと思いました。生きている者は、悲しくても、それでも生き続けなければいけないのですから。
死の乗り越え方というか受け止め方をそっとささやいてくれる本でした。
個人的には、3〜4歳などの小さすぎる子にはお薦めではないけれど、小学校低学年から、死というものを意識し始めたら一読してみるのも心の安定剤になるではないでしょうか。