荒井良二さんと、詩人の長田弘さんによる空の絵本。
自然の荒々しさ、神々しさ、生々しく伝わってきます。
荒井良二さんの、重ねたり引っ掻いたり・・そこから生まれる複雑な色合いと暗さが、湿度や音までも感じられるようなリアルさを作っています。
だから、雫が光るページだけは少し漫画っぽくなってしまい違和感を覚えました。(きっとこのようにきれいに光っているのでしょうけれど)
そこだけちょっと残念でした。
でも、だれも登場しない自然の中のドラマ。
人間なんて居なくても、自然はこんな風に動き続けているんだ・・ということに畏怖を覚えます。
山の中でひとりぼっちで空を見上げ、夜を過ごしたような、そんな
感覚になる絵本です。
絵が語るものがとても多いので、もしかしたら文はいらなかったかも?
説明的?とすら思ったけれど、後半夜空のところで
「星たちはものがたりを話しだす」で、
あぁやっぱり要るんだな。・・と思いました。
ちょっとえらそうな感想ですみません・・。