途中までお笑い調で進むのですが、「おとうちゃん つくってえな」のところでジーンとして、そして最後はまたお笑い調で終わる話です。
最初に読んだときは、「今はいろいろな家庭があることに配慮して”父親参観日”とは言わないのにな」とものすごく違和感を感じました。でも、この話が『てんごくのおとうちゃん』という話の続編であること、作者の実体験をもとにして書かれていることを知ると、それが気にならなくなりました。
そういえばミシンの形、炊飯器の形、学校の様子、すべてが古びていますし、主人公の本当の名前は「よしふみ」だけれど、おとうちゃんがなくなったときに親戚が「名前が悪い。よしおにしよう」と言って親戚の中では「よしお」と呼ばれるようになった、というのはすべて作者自身のエピソードなんですね。
でも、最後のオチは、ちょっと私には きつかったです。