「どこかで見たことのある絵」でしたが、お名前を見ただけではすぐにどなたか気づきませんでした。
この絵本はあの『バルンくん』の作者“こもりまこと”さんでした。
(すぐにピンとこれなかった自分が情けないっ!
……ね?言われてみると、「スイブル」のこの瞳!、バルンくんを思い出しませんか?)
こもりさんのイラストは、アメリカの絵本作家さんのタッチと似ているので、最初はこの作品の舞台が“日本”どという事に気が付きませんでした。
大きな地震、壊れた橋をなおす……と、ストーリーが進んでいって、初めて「あれ?」となって、最後に作者からの後書きを読んで、
「大きな地震」が東北大震災という事に結び付きました。
あの震災の復興に、水陸両用のブルドーザー「スイブル」が活躍してる!
脚光を浴びるような目立つ仕事ではないけれど、「スイブル」の働きは(たぶん)ほかの車にはできない特別なものなのです!
この絵本そのものの出来上がりもよいのですが、
この作品を読み終えると、特殊な働く車のことや震災の復興のことなど、そのさきへ興味をつなげられると感じました。
文字が白抜きなので、読み聞かせなどに使うときは、光に反射して読みづらいですが、こもりさんの絵ははっきりしていて遠目もききます。
とても素晴らしい作品です。
小学校中学年〜中学生・高校生のお子さんたちにもお勧めしたい1冊です。