驚くことがたくさんあった絵本でした。300年前?、重さ3トンのサイがヨーロッパをぐるりと旅する??そして歴史上の王様や女帝が登場します。本当にあったお話だそうです。
クララ(サイ)を連れて旅したヴァン・デル・メール船長の思いつきと行動力には目をみはるものがものがありました。なにしろ17年もの旅なのですから。そんな長旅、そして見世物になることはクララにとって迷惑なことだったのでしょうか?そういう面もあったかもしれません。でも、この絵本を読む限りでは、船長とクララの間には確かに、愛情と信頼関係があると感じられました。クララは人間が好きだったんじゃないかな?そしてその人間への信頼感は、日々、クララを大切にお世話する船長のみならず、最初、クララがみなしごになった時に引き取って大事に育てたインドのヤンさんのおかげでもあると思いました。
300年前のヨーロッパの人々が珍しいサイを見て驚き、心を浮き立たせている街のざわめきを感じました。クララは本当に人気者だったんですね。