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あっぱれ!われらのてんぐさま

あっぱれ!われらのてんぐさま(フレーベル館)

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おとうさんの庭自信を持っておすすめしたい みんなの声

おとうさんの庭 作:ポール・フライシュマン
絵:バグラム・イバトゥリーン
訳:藤本 朝巳
出版社:岩波書店 岩波書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,870
発行日:2006年09月
ISBN:9784001108880
評価スコア 4.5
評価ランキング 7,734
みんなの声 総数 15
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  • パパに読んで欲しい作品

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    ポール・フライシュマンと言えば、評価の高い「ウエズレーの国」がつとに有名です。
    この絵本も、素晴らしいの一言に尽きます。
    文句なしにオススメ、それも世のパパに読んで欲しい作品です。

    物語の時代背景は、アメリカ開拓時代。
    登場するのは、農夫とその3人の男の子供達。
    奥さんがいないと言う設定なのですが、これがこの絵本の肝なのです。
    そして何よりも注目したいのは、着ている服。
    とても農夫一家とは思えないのですが、時代を反映しているということなのでしょう。

    子供達は、農夫の仕事を手伝うのですが、みんな働き者で歌いながら仕事します。
    「長男が御者の歌を歌いだすと
     他のふたりも一緒に歌いました。
     次男は海の歌が好きで
     末っ子のお気に入りは、
     旅のバイオリン弾きの歌でした」
    とあり、これが、ストーリーの大きな伏線になっています。

    その後、長く続く干ばつがあり、農夫一家は、農場を含めた全てを失ってしまいます。
    開拓時代の厳しさを伝えてくるシーンです。
    農夫一家は止む無く刃物を研ぐという仕事で食いつなぐことになるのです。

    それから、三人の兄弟は独立していくのですが、その時の農夫の言葉が秀逸です。

    「本当は、お前達1人1人に、何か残してやりたいと思っていたが、今では、分けてやる土地もない。
    そこでだ、大事なことを言っておくよ。
    大きくなったら、よくよく考えて、仕事を選ぶんだ。
    いいかい、お前達は、自分で生きていかねばならないのだからね」

    私の上の子は、高校生ですが、大学を選択するにあたり、将来をどうしたいのかを語る時期にきています。
    漠然とではなく、こんな風に将来像を語れることは、パパには必要です。

    後半は、生垣が大きなポイント。
    農夫は、「生垣は、きっとお前に答えを出してくれる」と言うのですが、なりたいものが、生垣で刈り込むことで分かるというのです。
    これって、深層心理そのもの。
    なるほど、良い例えのストーリー展開ではないでしょうか?

    オチも納得できる出来栄え。
    文章が長いので、読み聞かせには一寸向かないかも知れません。
    小学校高学年位から読める内容だとは思いますが、やはり、この絵本は大人に読んで欲しい作品です。
    それも、子供が将来を見据えないとならない時期に差し掛かる大人、それもパパにオススメします。

    投稿日:2011/02/05

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    2
  • 父親の人生と子どもたちの巣立ち

    男手一つで三人の息子を育て上げた人生のお話。
    動物たちに囲まれた裕福な生活が、動物を手放し土地を手放し、小さな小屋で生活することになった家族。
    その大変さの中で、お父さんは生垣を手放した動物の形に刈り込んで心を慰めます。
    そして、子どもたちの自立。
    生垣は子どもたちに様々な形で自分の生き方を教えてくれました。
    父親は「生垣が教えてくれたのではなく、自分たちの心にあった願いがそのようにみせてくれたのだ」と語ります。
    素晴らしい言葉です。
    一人生活する父親に息子たちは素晴らしいプレゼントをします。
    これは私の願望かも知れない。

    短い絵本の中で、子どもたちの成長と父親の老い、そして人生が見事に描かれています。
    そして、気になったのは登場人物の服装。
    農作業をしているときも、きちんとした身なりで通しています。
    これが、この人たちの生き方なのだろうな。
    少し窮屈のように見える生活を家族は律義に過ごしてきたのでした。

    読み返すごとに、この絵本に込められた含みと人生、子育てについて考えさせられます。

    投稿日:2010/07/02

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    1
  • 心の底にあった願い

    • レイラさん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子20歳、男の子18歳

    知人が中学校での読み語りで取り上げていたのでセレクト。
    なるほど、将来を見つめる頃にぴったりのストーリーでした。
    『THE ANIMAL HEDGE』が原題。
    直訳すれば、「動物の生垣」ですが、「おとうさんの庭」という意訳も味わい深いですね。
    農夫が、3人の息子たちと農場で楽しく暮らしていたのです。
    ところが、干ばつでこの農夫一家は、大事な家畜たちや農場も売ることになるのです。
    小さな家に移り住んだ農夫は、生垣を見て、あることを思いつくのです。
    それは、生垣に、動物たちを刈り込むこと。
    やがて、その生垣は、3人の息子たちにも、進路を語りかけることになるのです。
    トピアリー(樹木を刈り込んで動物の形などにデザインする)については、
    『ナーサリー・クライムズ』や『魔術師アブドゥル・ガサツィの庭園』で知っていましたが、
    なるほど、こういう視点もあったのですね。
    生垣の成長を時間をかけて眺めて見えるもの、それが「心の底にあった願い」なのですね。
    生垣の成長という、時間の流れとともに、
    農夫の年老いていく様子、息子たちの成長していく様子が絵の中に丁寧に描かれていて、
    時間を体感できます。
    親子の間にある、心のつながりもまた、素晴らしい作品だと思います。
    小学校高学年以上から、じっくりと味わってほしいです。

    投稿日:2014/02/07

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    0
  • 生きる希望と人のあたたかさ

    とある絵本カフェで出会った1冊です。
    あたたかい絵のタッチも素晴らしく、表紙から気に入って手にとりました。

    どんな境遇で悲しくてもずっと寄り添う家族の姿、
    息子のしあわせを願い道しるべを示す父親の愛情に胸を打たれ、
    またラストシーンには涙です。
    最近読んだ絵本の中では1番よかったです。
    小さいお子さんにはちょっと難しいかもしれません。
    大人もこどもも楽しめる素敵な1冊です。

    投稿日:2012/07/18

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    0
  • 自立前の子供たちへの親の最後の仕事

     丁寧に描かれている作品だと思いました。
     三人の息子と、小さな農場を営む父親のお話です。
     18見開きの中で、約20年の時の経過が凝縮されています。
     父親の働き盛りの時、それを手伝う息子。
     天候不順で、家畜も農地も家も手放し、親子で力を合わせ細々と生計を立てなければならなかった時代。
     父親の息子たちへ語ったメッセージが素敵でした。
     自分で生きていくことの覚悟をしっかりと伝えています。
     そして、そのための職業選択を慎重に考えることも。
     これこそが、親が自立前の子供たちへ最後にする大きな仕事だと思いました。
     子供たちの人生に最後まで寄り添えない親故、一人立ちを後押しするこの言葉が、親の責任として必要だと思いました。
     この後の、生け垣の刈り込みをモチーフにお話が展開していくところが素敵でした。
     息子たちが巣立った後のおじいさんの生け垣が切なかった。
     最後に、驚きと喜びで胸がいっぱいになりました。

    投稿日:2010/07/02

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    0
  • (うちの)娘の心の成長に感動。

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子15歳、女の子10歳

    私が図書館から何冊かまとめて借りてきて、図書館用のバックに入れていたら、
    上の子がいつの間にか勝手に見ていて、「これよかったよ〜」と薦めてくれました。
    本当にジ〜ンと、染みいる良さがありました。
    子どもたちがだんだん大きくなっていくのは分かるけど、お父さんが少しづつ老いていくのが、すごいな〜と、思いました。

    絵本の中で、これだけの時間の流れを上手に出している作品は少ないかと思います。
    この絵本はあまりごちゃごちゃいうより、まぁ、手に取って読んでください!と、いいたいです。

    自分の子どもをよいしょするようですが、何冊かある本の中から、この絵本を「よかったよ」と、差し出せる娘の心の成長も、嬉しく思いました。

    投稿日:2010/04/26

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  • ゆめを持つこと

    厳しい天候に一度は動物も農場も失った農夫が、
    移り住んだ小屋のいけがきに、かわいがっていた動物たちの
    姿を刈り込むことで、再び希望を見出します。
    そして三人の息子達が大きくなったとき、
    自分たちの進む道を切開くか・・・

    やがて、答えを見つけ出した三人の息子たちは・・・。

    深い緑と豊かな土の色、
    あたたかなまきストーブの燃えるような落ち着いた赤色が、
    とても美しい重みを持った絵物語。
    陶器仁描かれた絵の様に輝きと表面を持つ独特の繊細な絵に、
    農夫一家の運命を静かにつづった文章が、
    透明感あふれる水のように注がれて、
    お話しの展開とともに小さな泉のように、感動を呼びます。
    ゆめを持つこと、自分の進むべき道を身分で見いだすことを
    教えて頂いたようなきがします。

    投稿日:2008/09/23

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  • しんどい時でも夢を持つこと

    • おるがんさん
    • 40代
    • ママ
    • 高知県
    • 女の子14歳、男の子12歳

    アメリカの開拓時代のはなしです。
    移住した人々の生活の厳しさが書かれています。
    苦しい生活の中でも、息子たちに自分の夢を見つけさせるお父さん。
    その方法がとても不思議で素敵です。

    自分の内面から湧き出る「夢」からのメッセージを子どもたちはちゃんと受け取って、
    自分の道へと進んでいきます。

    親は、子どもをこうやって見守るものなのですね。
    ついいらないことまで、口を出してしまいます。
    反省しました。。

    わが子にも、ひとりの時間を持って、自分をみつめ自分を見つけてもらいたいです。

    投稿日:2007/05/10

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  • こころの底にある願い

    • はしのさん
    • 40代
    • パパ
    • 神奈川県
    • 男の子11歳、女の子9歳

    農夫には三人の息子がいました。彼らはいつもうたいながら動物の世話を畑をたがやしたりして働いていました。ある春のこと、ずっと雨がふらない日が続き、親子たちは農場で働くことができなくなり、生垣のある小屋に引っ越します。この生垣が、大きくなった息子たちの仕事を決めることになるのでした。
    自分でもわからなかった「こころの底にあった願い」。子どもたちは、生垣を見つめることで、自分の心を見つめなおします。子どもたちのように、自分の本当の願いは何かを見つめなおす時間が必要なのです。
    小学校高学年の子どもたちに読んでもらい、自分を見つめなおす機会になれば良いと思います。

    投稿日:2006/11/11

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