2019年刊行。接着剤、合成繊維、醤油。今は当たり前に使っているものが、開発される前、開発時のエピソード、開発後の変化を紹介する学習絵本。日常生活に大きな影響を与えた新発明・技術の革新などを知るシリーズ。
日用品にはあまり強烈に興味・関心が向かなかったので、知らないことばかりで驚いた。
今回は、醤油のことを調べていてこの本を読んだので、接着剤や合成繊維については、ついでに読んだだけだったが、大変面白く、分かりやすくて満足。
接着剤のくっつき方は4種類。性質が違うので、用途に合わせて選ぶ必要があるとわかった。以前、ホームセンターで、たくさんの種類の接着剤が並んでいたのを見て、どうしてそんなにたくさんあるのか不思議だったが、ようやく謎が解けた。
今では飛行機や宇宙開発技術、人体(医療分野など)にも接着剤が使われているという。恐れ入った。
向田邦子の随筆の中に、学校で出された宿題の工作をするのに、「良い接着剤」がなくて苦戦した、という記載があった。瞬間接着剤などがいつでも簡単に手に入った私たちの時代と違ったことが、なかなか想像できなかったが、この本を読んで納得できた。
他にも、いろんな発見があって楽しかった。
工業技術の歴史は、なかなか知る機会が少ないので、同シリーズを通読してみたい。
自分のあまり興味がなかった分野のことこそ、たくさんの面白い発見があるものだと思った。