今や絵本界を席巻する絵本作家といえば
まちがいなく、この人だろう。
ヨシタケシンスケさん。
この人の作品を絵本というジャンルに入れてしまっていいのかどうか、
コミックともいえず、イラストともくくれず、
もしかしたら子どもよりも
お母さんたちや若い女性たちの方がはまってしまう絵本、
ということになるのだろうか。
2019年6月に出たこの『ころべばいいのに』にしても、
子どもにも理解できるだろうが、
新入社員として会社に入った若い女性には
ズンとくる絵本のような気がする。
だって、「いしにつまづいてころんでしまえばいい」なんて思うような
きらいなひと、いっぱいいそう、というか
そういうように感じることをたくさん経験しそう。
そんな時にどうする?
この絵本に出てくる女の子のように
靴下丸めたり、冷蔵庫のドレッシングを振ったりするのかな。
いやいや、きっと
ヨシタケシンスケさんの絵本を読んでみることだ。
きらいな人とどう付き合うか、
嫌な気分にどう向き合うか、
ここにはそのヒントがあるのだから。
この絵本を読んでぐっすり眠ったら
きっと朝には気分がスッキリしていることだろう。
だから、ヨシタケシンスケさんは
人気絵本作家になったにちがいない。