平山さんの作品だったので読もうと思いました。くだもの、やさい、いちごなどの絵と比べると,大分作風が違うように思いました。どちらも素晴らしいです。特にこの本からは春に咲く花の優しさと頑張る強さを感じることができました。1度読んで最後まで読むと、もう一度読みたくなる本です。花の気持ちになって読んで下さいと書かれていたからです。花の気持?花は種、芽、などいくつもの工程を経てやっと花を咲かすことができると思います。その間天候の変化や、厳しい寒さや、大雨に見舞われた事もあるかもしれないと思うとやはり、ひっそりとした頑張る強さを感じます。そんな気持ちを私なりに込めてもう一度娘に読み聞かせをしました。読んでいる私はとてもこの本の虜になりました。花の咲く音は実際聞いたことはありませんが、平山さんの書かれているように”ぽっ”っという音がとてもぴったりと当てはまると思うからです。そして花が咲いた絵のそばにテントウムシ、蜂、ちょうちょうなどが描かれています。花の魅力に誘われて来たのは私だけではないと思うととても嬉しくなりました。ただ、一つ残念だったことがあります。私が分かる花がスズランの花のみだったということです。とても興味深い花ばかりでした。その分分からない花が残念でした。でも、春になったら平山さんのこの本を持って春の山で見られるであろうこれらの花を見る楽しみができました。来年の春が待ち遠しくなる本です。そして、春の花がまとめて描かれていることにより季節の花をまとめて覚えられるというメリットもある本だと思います。ハイキングに行く前にもお勧めしたい絵本です。