現役の小学校の先生が書いた,教室の「あさ」の風景。
子どもたちはそれぞれの家でそれぞれの朝を迎え,そして,教室にやってきます。
朝から元気な子,宿題を忘れてションボリしている子,ゲームに夢中な子,ランドセルを忘れてきている子(笑),そして,学校に足が向かない子…。
そんな子どもたちを教室で,担任の先生が出迎えます。
「この子,自分に似てる」
「この子は,教室のあの子に似てる」
…と,この本を開いた子どもたちは,自分の教室を思い浮かべることでしょう。
今の学校現場は忙しく,なかなか厳しい現実もあります。
でも,「自分を見ていてくれる担任の先生がいる」ということは,子どもたちの大きな安心感につながるはず。
いつも笑顔でいることは難しいけれど,「子どもたちと一緒に笑っていたい」…と,そんなことを思わせてくれる絵本です。
絵は羽尻利門さん。
空,雲,海,木…と,風景の美しさが素晴らしいです。
そして,子どもたちの表情がイキイキとしています。
また,教室の中の様子もとてもリアル。
夏休み明けに読みたい1冊です。