タイトルの「!」と「?」が面白いなと思い、原題を見ました。
「THE RUMOR(うわさ)」でした。
インドに伝わるジャータカ(仏教説話)の中の一編のようです。
心配性の目がグリーンのノウサギが、「もしも せかいが こわれたら、わたしは いったい どうなるんだろう?」と考えていたら、ヤシの葉に落ちたマンゴーの実の音を爆発音と思い込み、「せかいが こわれはじめた!」とヤシの木とマンゴーの森の中を必死で走りました。
それを見かけた別なノウサギが問いかけると、・・・。
集団心理の怖さが、描かれたお話でした。
1000匹のノウサギ・1000頭のイノシシ・1000頭のシカと次々ページを繰るごとにひた走る動物が増えていくのが、迫力あり壮観です。
さてさて、お話は何処へ収まるのかと思ったら、冷静に論理的に物事を考え、行動力のある動物の登場で、やれやれという結末を迎えました。
自身の冷静で理性的な判断力に自信を持てないのか、周囲を見回し、自分のポジションを確認しがちなわれわれ現代人への耳痛い警鐘にも思える作品でした。