カタリン・カリコ博士が、研究仲間のワイスマン博士とともに
2023年度のノーベル生理学・医学賞を受賞したニュースは、
世界中で多くの喝采を得ました。
もし、二人の研究成果がなければ、私たち人類はいまだに新型コロナウイルスに
怯える日々を過ごしていたかもしれません。
『カタリン・カリコの物語 ぜったいにあきらめないmRNAワクチンの科学者』は、
アメリカのデビー・ダディという女性が
初めて手掛けた伝記絵本です。
もちろん、描かれているのは、コロナワクチンに多大な功績があった
「mRNA」(メッセンジャーRNA)の研究を長年行ってきた
カタリン・カリコ博士の物語です。
簡単に博士の履歴を書いておくと(この絵本の巻末にももちろん載っています)、
博士は1955年にハンガリーで生まれます。
その後、30歳の時にアメリカに渡りますが、決して順調な生活ではありませんでした。
それでも「mRNA」の研究をやめることはなく、
次第にその成果が認められるようになっていきます。
そして、2020年世界中に新型コロナが感染拡大し、ついに博士たちの研究成果が
コロナワクチンとして実を結ぶことになります。
科学の専門用語なども出てきて、取っつきにくいかもしれませんが、
子供たちが絶対にあきらめないというカリコ博士の思いを感じ取るには
この伝記絵本は有効かもしれません。
この絵本を読んで、将来第二第三のカタリン・カリコ博士が誕生すれば
どんなにいいでしょう。