桃の美味しい季節です。
降矢先生の初期の作品に、こういう形で出会えるとは感激です。
「めっきらもっきら・・・」と「たあんきぽおんき・・」の間頃の作品なんですね。
「こどものとも」時代に読まれた方もいらっしゃるんでしょうね。
タイトルにクスリとしました。
たねまろ殿は、おじいさん。
桃の種がそのままお顔です。
確かに子どもの頃、桃を種の周りまでしゃぶると、出てくるのはしわくちゃ顔のおじいさんのような種でした。
産毛がちくっとして、リンゴのように頬ずりは出来ませんでしたが、桃っておいしですよね。
さて、主人公のももこちゃんが入ってしまった桃畑の奥の不思議な世界。
大きな見事な桃です。
美味しそう〜、って私まで見とれていたら、なんと小さな戸があって、たねまろ殿のお誘いの手紙とぽっくりが、・・・。
このぽっくりが、なんとも可愛らしくって、不思議な世界への案内をしてくれるんです。
この後は、降矢先生独特のファンタジーカラーとストーリー。
桃尽くしのご馳走に、たねまろ殿との遊びの数々。
突然帰りたくなっちゃうももこちゃんのこどもらしさと、まだ遊びたいと駄々を捏ねるたねまろ殿の大人げ無さが対照的で愉快でした。
桃大好きなももこちゃんゆえの、ファンタジートラベルだったのかしら。