まずタイトルからして興味津々。
「くぎのスープ」ってどんな味?とワクワクしながら表紙をめくります。
もう最初のページから、スズキコージさんの絵の迫力にビックリ!
大胆な筆致、独特の色彩、真上から見た構図や歪んだ部屋の中・・・コラージュもお洒落な感じで素敵ですし、あっと言う間にその魔法のような魅力に引き込まれていきました。
お話もまるで魔法にかかったみたいなんです。
旅人を泊めるのでさえ嫌なけちんぼうおばあさんが、あれよあれよという間に男の口車に乗せられていく様子は、本当に面白かったです。
読み聞かせしながら、息子も「それだけ入れれば、そりゃ美味しくなるだろ・・」と半ば呆れつつも大笑いでした。
それにしても、実に話の上手い男でしたね〜!
「だが、ここでほんの少し小麦粉を入れると、もっと旨くなる・・」なんて言われたら、持って来ずにはいられない(笑)
しかも、一度に全部は言わないで一つずつ小出しに言うもんだから、おばあさんでなくても騙されて(?)しまいますね。
きっとこの男、あちこちで同じことやってる確信犯ですね・・・
でもまぁ、おばあさんも旅の男も、最後までニコニコ笑顔で終わったので良かったです。多分・・(笑)