実は、この本絵本ではないんです。小学校低中学年用の童話です。
でも、ナビに参加している方には小学生のお子さんをお持ちの方も多いようなので、お勧めさせてください。
これはSIDS(乳児生突然死症候群)で家族を亡くしたある家族の物語です。
本当あったことを作者が童話としてまとめたそうです。
「たかちゃん」はのんちゃんの弟、でも、生後6ヶ月くらいで、SIDSにかかって、亡くなってしまうんです。
その死を家族が受け止め、前に進んでいくまでの過程が描かれています。
中でも一番感動したところは、のんちゃんの担任の先生の対応。
亡くなったたかちゃんを想い、運動会の招待状を書こうとしたのんちゃんを、クラスのみんなが「気持ち悪い」と、攻め立てた時、こういうのです。
「みんながもし、たかちゃんだったらどうする?」
「悲しいよね。人間は一度は死ぬのよ。もしもみんながしんだらどうしてもらいたい?」って。
子供を叱るでなく、上手に「死」を見つめさせてくれる。こういう先生が本当にたくさんいるといいな。
後書きにのんちゃん本人の作文が載っていて、これがまた泣けました。
たくさんの人に読んでもらいたい1冊です。