武田美穂さんといえば、仲間のおかあさんが読み聞かせで読んだ、『おかあさん、げんきですか。』が子どもたちにバカウケしたのを目の当たりにして、そのあっけらかんさと子ども心に食い込むすごい人だなと思っていました。
今回のこの『どーんちーんかーん』は、さらにその上をいく大ヒット作です。
なにしろ、話の流れに自分も呑みこまれてしまいましたから。
いたずら好きの山伏さん。
うたた寝しているキツネをほら貝でおもいきり脅かしました。
そこまでは明るいお話だったのに、急に薄暗くなって、不気味な夜に。
お葬式の葬列、棺桶から出てきた死体、それはやまんばとなって…。
迫力のある怖さにぐっと緊張感が走りました。
この絵本にあるのは明暗の使い分けの素晴らしさと、擬音語の連発。
子どもたちの大好きなオノマトペでどんどん緊張感を高めていきます。
緊張感を思い切りためた後の、話のスピード展開。
必死に逃げる山伏さんが逃げ込んだのは…。
最後にはホッとして、騙されてしまった自分に思い切り照れ笑い。
これ絶対読み聞かせでウケます。
素読みして、このままお気に入り棚に収めておくことにしました。
出番は夏。
※※さん、この本は私に読ませてくださいね。