岸田衿子さんの本を勉強することになり、検索をかけたところ、岸田さん訳の本の中に、絵がアイリーン・ハースの絵本があることを発見。
アイリーン・ハースには『わたしのおふねマギーB』や『ベスとベラ』などがあり、淡い色彩ときれいな絵、幻想的なお話が多いことから大好きな絵本作家の人です。
図書館で予約をしてカウンターで受け取ってみたら、どうも見覚えのある淡い薄緑色の表紙。
中を開いて、「ああ、この本読んだことがある」「でも、なぜ?」「家にあった本だ」と頭の中で記憶をたどること何秒か。
実は高校生か大学生頃に洋書を買うことにはまっていた時期があり、絵が好きで買い求めた本がこれでした。
読み進めると、ああこんな話だったでした。
三人きょうだいが、カリーおばさんの庭にボールを取りに行きます。
おばさんの庭はジャングルのようだし、おばさんは子どもたちから見るとあやしげな人なのです。
岸田さんの訳がとても詩的でリズミカルです。アイリーン・ハースの絵はやはり幻想的な話によく合います。『サマータイム・ブルース』にも通じるところがあるように思います。
期せずして再び再会した本ですが、高校生の時には作者にはこだわっておらず、ただ絵が好きという理由で選んでいたものの、その好みは大人になっても変わっていないことが判明しました。
驚きの再会が嬉しかったので、実家でこの絵本の原書を探してみることにします。
日常に潜むファンタジー系の話が好きな方、淡い色調のきれいな絵が好きな方にはお薦めです。
もう一度アイリーン・ハースの絵本、読み直したくなりました。